慢性疲労症候群と原因 

1)症状

この病気は半年以上に及ぶ激しい倦怠感の他、下記の症状がみられます。
-微熱
-頭痛
-リンパの腫れ
-のどの痛み
-筋肉や関節の痛み
-不眠と過眠
-思考力低下、集中力低下
あたかもインフルエンザに罹ったような症状とも言えます。
特に激しい疲労感があり、簡単な家事や軽い作業をしただけでその疲労感が起こり、寝込んでしまいます。

2014年度に厚生労働省により実施された「慢性疲労症候群患者の実態調査」が実施されました。その結果の概要を下に記します。

・患者概要
男性56名 女性195名(男女比22:78)
平均発症年齢 31±11.8歳
罹患期間 6.3±6.1年
重症30.2%、中等度35.1%、軽症31.5%

・本疾患を発症した契機(上位4項目)
急性上気道感染等の感染症  78名(34.4%)
急激な発熱  68名(30.0%)
過労・ストレス・環境変化・人間関係の変化  58名(25.6%)
思い当たらない・原因不明  51名(22.5%)

・発症時の自覚症状
肉体的精神的疲労 230名(92.0%)
睡眠障害 226名(90.4%)
一時的に動けないほどの疲労 223名(89.2%)
リンパ節の痛み 209名(83.6%)
集中力低下 201名(80.4%)

・6ヶ月以上続いている自覚症状(上位5項目)
肉体的精神的疲労 221名(88.8%)
睡眠障害 219名(88.0%)
体温調節障害 199名(79.9%)
広範囲な筋肉等の痛み 196名(78.7%)
一時的に動けないほどの疲労 196名(78.7%)

・困っていること(上位5項目)
症状が耐え難い 63.7%
専門医がいない 49.7%
社会的孤立感 46.3%
周囲の理解不足 44.6%

参考資料;
「慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査結果」報告概要
事業実施報告書 慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査事業

2)原因
この病気の原因はいまだに不明ですが、これまでの研究から、感染症やストレス、そして免疫機能障害などが原因として推測されています。特に、慢性疲労症候群を発症する前に感染症に罹ったケースがあることより、強く疑われていますが特定のウイルスを見出すには至っていません。また、発症者は男性よりも女性が多いことより、免疫機能障害が関与していることが想定されています。

生活環境ストレスをきっかけにして、神経系の働きに異常が生じ、免疫系の働きが低下することにより体内の潜在ウイルス等が活性化されます。その結果、ウイルスを抑え込むために体内で免疫物質が過剰に産生され、それが脳の働きに影響を及ぼし、強い疲労感や様々な症状を起こすと考えられています。
実際、疲労は脳で感じることが判明しつつあり、中富らは慢性疲労症候群の患者の脳においては、特定の部位に炎症があり、その炎症の強さとその部位に対応した症状の強さに相関関係があることを見出しています(Nakatomi Y, et al. J Nucl Med. 2014; 55: 945-950)。

2)患者さん事例の紹介
実際に患者さんがご自分の症状や対処療法、そして訴えたいことを紹介しているサイト(慢性疲労症候群 医療講演会 東京 https://cfstokyo2015.jimdo.com/ )がありますので、ご参考までに下に紹介します。

https://cfstokyo2015.jimdo.com/患者事例テキストtop/患者事例1/
https://cfstokyo2015.jimdo.com/患者事例テキストtop/患者事例2/
https://cfstokyo2015.jimdo.com/患者事例テキストtop/患者事例3/

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